コーラス・グループ(ジャズ)

ジャズ・コーラスと言えば?

「ジャズ・コーラス・グループといえば?」という質問に、パッと頭に思い浮かべるグループは、きっと世代によって異なると思いますが、僕の場合はやはり「The Manhattan Transfer(通称マントラ)」でしょう。1980年代の10年間で幾度となくグラミー賞を受賞し、日本のテレビCMにも出演していた大スターです。

それでは簡単ではありますが、一世を風靡したジャズ・コーラスの代表的なグループをいくつかご紹介します。

ボスウェル・シスターズ(Boswell Sisters)

まず初めにご紹介するのは、最初にジャズ・コーラスをレコーディングしたと言われるニューオリンズ出身の「ボスウェル・シスターズ」です。元々は全員が楽器をやっていたそうですが、歌の方が注目されました。かの有名なエラ・フィッツジェラルドは、三姉妹のうちの一人、コーニー・ボスウェルに憧れ「彼女のように歌うことを目標とした」と後のインタビューで語っています。

ミルスブラザーズ ( Mills Brothers )

1870年代、散髪屋さんは髪を整えるだけでなく一般大衆の交流の場としての役割もありました。そこで働く歌自慢の黒人たちによる出し物として生まれた四重唱のコーラスは黒人だけでなく白人にも大いに気に入られ、後にバーバーショップ・コーラス・スタイルと呼ばれました、ミルス・ブラザーズはそのスタイルの草分け的な存在です。

アンドリューズ・シスターズ

世界中を混乱させた第二次世界大戦が始まったころ、ボスウェル・シンガーズに台頭して大スターとなったのがミネソタ州ミネアポリス出身の「アンドリューズ・シスターズ」です。1937年に発表した「Bei Mir Bist Du Schon」(邦題:素敵なあなた)は、発売一か月で35万枚をセールスしました。その後も「Boogie Woogie Bugle Boy」など多くのヒット曲を量産しています。第二次大戦中の戦地慰問や、アボット&コステロ、ビング・クロスビーなどと映画で共演するなど幅広い活動で全世界を魅了しました。

マンハッタン・トランスファー

1969年に故ティム・ハウザーを中心にニューヨークで結成されたスーパー・グループです。彼らの人気を決定づけたのは1979年発表のアルバム「Extentions」。アメリカの人気TV番組「トワイライト・ゾーン」のテーマや、ウェザー・リポートの代表曲「バードランド」などを収録したこのアルバムはグラミー2冠を獲得。その後も80年代はアルバムを発表するごとにグラミーを獲得する勢いでした。ヴォーカリーズというスタイルをジャズファンだけでなくジャンルを超えて、世界中の人々に知らしめた功績は偉大としか言いようがありません。